代謝があがる!ダイエットのためのたんぱく質の正しいとり方

代謝があがる!ダイエットのためのたんぱく質の正しいとり方
こんな疑問にお答えします

「なぜ、たんぱく質はダイエットに効果的?」

「ダイエットに効果的なたんぱく質の摂取量は?」

「どんな食材からとればいい?」

「痩せたかったら、たんぱく質をしっかりとりましょう」

これはトレーナーや栄養士が、口をそろえて行うアドバイスです。このことで意見が分かれることは、ほぼありません。

正直なところ、たんぱく質抜きにダイエットの成功は難しい。それぐらい、たんぱく質はダイエットに不可欠です。

ですが、ダイエットにお悩みの方は、たんぱく質をきちんととれていないことが多いです。

この記事では、ダイエットのためのたんぱく質の正しい食べ方を、現役トレーナーである筆者が詳しく解説しました。たんぱく質を「何から」「どれだけ」食べればよいのか「なぜ」必要なのかをきちんと理解していただけます。

ダイエットにおける、たんぱく質の大きなメリットは、食べながら痩せるということです。食事の満足感を高めてくれるので、ダイエットのツラさがなくなります

ぜひこの記事で、たんぱく質への理解を深めて、ダイエット成功に役立ててもらえるとうれしいです。

この記事を書いた人
せいじ(山崎政次)

せいじ

NSCA認定パーソナルトレーナー(国際資格)/ダイエットまっぷ運営・執筆者/オンラインダイエット指導 BeShape 代表/健康運動実践指導者/学生時代にスポーツ医科学を専攻し、有名実業団チームのトレーナーとして経験を積む。その後、留学などを経て独立/大阪生まれの30代/趣味は読書と旅行

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たんぱく質とは?

たんぱく質とは、「豆類、卵、魚、肉など」に含まれる栄養素のことです。筋肉・臓器・皮膚・毛髪など、カラダをつくる主な材料となります。また、エネルギー源としても使われます。(参考:厚生労働省 e-ヘルスネット たんぱく質

私たちのカラダは、次のような成分でつくられています。水分を除くと、大部分はたんぱく質でできています。(参考:Composition Of The Body

  • 水分:約60%
  • 脂質:約18% (脳、ホルモン、内蔵、体脂肪など)
  • たんぱく質:約15% (筋肉、内蔵、脳、骨、ホルモン、抗体など)
  • ミネラル:約7% (骨など)

また、たんぱく質には、「必須アミノ酸」と呼ばれるものがあり、これは体内でつくることができません。つまり、必ず食事からとる必要があるということです。

このように、たんぱく質はカラダに不可欠な栄養素です。

たんぱく質がダイエットに効果的な理由

たんぱく質がダイエットに効果的な理由

たんぱく質を食べることがダイエットに効果的なことは、数多くの研究によって実証されています。(根拠論文:A high-protein diet for reducing body fat: mechanisms and possible caveats、根拠論文:The role of protein in weight loss and maintenance

ダイエットにたんぱく質が大切な理由は、次の3つです。

  • 筋肉量が増えて、代謝がアップする(消費カロリーが増える)
  • 食欲が満たされて、お腹が空きにくくなる(余計なカロリー摂取が減る)
  • たんぱく質の消化吸収で消費カロリーが増える

それぞれ解説していきます

筋肉量が増えて、基礎代謝があがる(消費カロリーが増える)

たんぱく質を十分にとれば、筋肉量が増えることがわかっています。参考論文:Dose–response relationship between protein intake and muscle mass increase: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials

筋肉量が増えれば、基礎代謝による消費カロリーが増えるので、痩せやすくなります

基礎代謝とは、簡単にいえば、生きるために最低限必要で、カラダを動かさなくても消費するエネルギーのことです。1日の基礎代謝量の目安は、次のとおりです。(参考:厚生労働省 e-ヘルスネット 加齢とエネルギー代謝

  • 成人男性:1,400~1,530kcal
  • 成人女性:1,100~1,150kcal

そして基礎代謝全体のうち、筋肉は約18%を占めます。内訳は次のとおりです。(参考:Wikipedia Basal metabolic rate

  • 肝臓 27%
  • 脳 19%
  • 筋肉 18%
  • 腎臓 10%
  • 心臓 7%
  • その他 19%

たとえば、成人女性であれば、筋肉による基礎代謝で、1日に約200kcalを消費します

  • 基礎代謝 1,150kcal × 筋肉の基礎代謝 18% = 207kcal

200kcalを消費しようと思えば、やや早めのウォーキング約50分が必要です。それなりに大きなカロリーです。これを考えれば、何もせずにカロリーを消費できる筋肉の基礎代謝は、ダイエットにはきわめて大切といえます。(参考:厚生労働省 e-ヘルスネット 活動量の評価法

このように、たんぱく質は筋肉量を増やすことで、基礎代謝による消費カロリーを増やして、ダイエット効果を高めてくれます。

逆にいえば、たんぱく質が不足すると、筋肉量が落ちて、太りやすくなるということです。

食欲が満たされて、お腹が空きにくくなる(摂取カロリーが減る)

たんぱく質には、食欲を満足させる働きがあります。腹持ちが良く、お腹が空きにくくなるので、余計なカロリー摂取が減って、痩せやすくなります

たんぱく質で食欲が満たされるのは、ホルモンに働きかけるからです。詳しくは次のとおりです。(参考論文:Ghrelin and glucagon-like peptide 1 concentrations, 24-h satiety, and energy and substrate metabolism during a high-protein diet and measured in a respiration chamber

せいじ

この働きはとても重要で、ダイエットがかなり楽になります。

たんぱく質を消化吸収するときにカロリーを消費する

たんぱく質は、消化吸収するときにもカロリーを消費します

食べたものを消化吸収するときにカロリーを消費することを「食事誘発性熱産生」といいます。

食事誘発性熱産生は、カロリー(エネルギー)消費全体の約10%を占め、意外に多くのカロリーを消費します。(参考:厚生労働省 e-ヘルスネット 身体活動とエネルギー代謝

〈カロリー消費全体の内訳〉

  • 基礎代謝:約60%
  • 身体活動:約30%
  • 食事誘発性熱産生:約10%

食事誘発性熱産生によるカロリー消費は、栄養素によって違いがあり、たんぱく質がもっとも高くカロリーを消費します。摂取カロリーに対する食事誘発性熱産生の割合は、次のとおりです。(参考:厚生労働省 e-ヘルスネット 食事誘発性熱産生 / DIT

  • 糖質:約6%
  • 脂質:約4%
  • たんぱく質:約30%

このように、たんぱく質で、食事誘発性熱産生による消費カロリーが増えて、ダイエットがしやすくなります。(根拠論文:The effects of high protein diets on thermogenesis, satiety and weight loss: a critical review

ダイエットに最適なたんぱく質の1日摂取量

結論からいえば、厚生労働省による「日本人の食事摂取基準」で定められている「たんぱく質の目標量:総カロリーの13~30%」をとるのがダイエットに最適です。

詳しくは次のとおりです。(参考:厚生労働省 日本人の食事摂取基準

男性
年齢 必要量 推奨量 目標量(カロリー比)
1~2歳 15g 20g 13~20%
3~5歳 20g 25g
6~7歳 25g 30g
8~9歳 30g 40g
10~11歳 40g 45g
12~14歳 50g 60g
15~17歳 65g
18~29歳
30~49歳
50~64歳 14~20%
65~74歳 60g 15~20%
75歳以上
女性
年齢 必要量 推奨量 目標量(カロリー比)
1~2歳 15g 20g 13~20%
3~5歳 20g 25g
6~7歳 25g 30g
8~9歳 30g 40g
10~11歳 40g 50g
12~14歳 45g 55g
15~17歳
18~29歳 40g 50g
30~49歳
50~64歳 14~20%
65~74歳 15~20%
75歳以上

*「必要量」:最低限とるべき量
*「推奨量」とは、通常とるべき量

まずは「目標量」の下限である13%を目指してしっかり食べましょう。ダイエットにお悩みの方は、これに足りていないことが多いです。

そのうえで、20%までの範囲で調整していきます

「1日の摂取カロリー(必要カロリー)」は、次の表から計算してみてください。(※あくまで推定値です)

あなたの「身体活動レベル」と「年齢」に当てはまる数値を確認したら、「目標体重」をかけ算します。

身体活動レベル

身体活動レベル
Ⅰ(低い)生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合
Ⅱ(ふつう)座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、通勤・買い物での歩行、家事、軽いスポーツ、のいずれかを含む場合
Ⅲ(高い)移動や立位の多い仕事の従事者、あるいは、スポーツ等余暇における活発な運動習慣を持っている場合
引用:厚生労働省 日本人の食事摂取基準

体重1kgあたりの推定エネルギー必要量

男性/身体活動レベル
18~29歳35.5kcal41.5kcal47.4kcal
30~49歳33.7kcal39.3kcal44.9kcal
50~64歳32.7kcal38.2kcal43.6kcal
65~74歳31.3kcal36.7kcal42.1kcal
75歳以上30.1kcal35.5kcal
引用:厚生労働省 日本人の食事摂取基準
女性/身体活動レベル
18~29歳33.2kcal38.7kcal44.2kcal
30~49歳32.9kcal38.4kcal43.9kcal
50~64歳31.1kcal36.2kcal41.4kcal
65~74歳30.0kcal35.2kcal40.4kcal
75歳以上29.0kcal34.2kcal
引用:厚生労働省 日本人の食事摂取基準

たとえば、35歳の女性で、ほとんど運動はしない(身体活動レベルⅠ)、目標体重が55kgの方であれば、次のような計算になります。

  • 体重1kgあたりの推定エネルギー必要量 32.9kcal × 目標体重 55kg = 1,810kcal

たんぱく質の目標量は次のように計算します。

たんぱく質1g=4kcal

  • 1,810kcal × 13~20% = 235~362kcal
  • 235~362kcal ÷ 4 = 59~91g

この方であれば、たんぱく質の1日の目標量は59~91g/1食あたり20~30gになります。

参考までに、おもな食品のたんぱく質量は、大まかに次のとおりです。

  • 卵1個:約6g
  • 豆腐1人前(100g):約7g
  • チーズ(100g):約20g
  • 魚1匹(100g):約20g
  • 肉1切れ(100g):約20g

ちなみに、魚と肉は「手のひら1枚(指は含まない)で15~20g」と覚えておくと便利です。

なお、必要以上の高たんぱく質ダイエット(炭水化物と脂質を減らして、たんぱく質を増やすダイエット方法)は、ダイエット効果が確認されておらず、とくに推奨されるものではありません

論文

2013年、高たんぱく質ダイエットの長期的な効果について、信頼性の高い論文を15本(女性1,200名、男性690名)をまとめて分析した、ウィーン大学による研究があります。

研究結果では、体重、腹囲、脂肪量について、「高たんぱくダイエット」と「高たんぱくより低いダイエット」で違いは見られませんでした。また、高たんぱく質ダイエットには、長期的に肥満改善の効果も見られませんでした

(根拠論文:Long-term effects of low-fat diets either low or high in protein on cardiovascular and metabolic risk factors: a systematic review and meta-analysis

したがって、日本人の食事摂取基準が定める上限の「総カロリーの20%」を超えて食べる必要はありません。

ダイエットにおすすめのたんぱく質食材

効果的なダイエットのために、たんぱく質は「量」をしっかり食べることも大切ですが、健康のために「質」も大切です。

結論からいえば、「植物性たんぱく質」と「魚」を中心に食べるようにしましょう。

たんぱく質は大きく次の2種類にわけられます。

  • 植物性たんぱく質:豆類、大豆食品(豆腐、納豆など)、ナッツ類
  • 動物性たんぱく質:魚、卵、乳製品、肉

まずは、「植物性たんぱく質」の割合をなるべく多くしましょう。豆腐、納豆、ナッツ類、枝豆、インゲン豆などです。

次に、「動物性たんぱく質」は健康上の観点から、次のように食べましょう。

  • 魚を中心に
  • 乳製品(ヨーグルトやチーズ)もバランス良く食べる(ただし、牛乳は適度に)
  • 卵は適度に(1日1~2個まで)
  • 肉は適度におさえる:赤身肉(牛、豚など)よりも白身肉(鶏)を多く
  • 加工肉(ソーセージ、ハムなど)はなるべく少なく

たんぱく質と健康については、たとえば、次のような実証研究があります。規模が大きく、重要な研究論文です。

1つは日本人を対象にした研究です。

論文

「植物性たんぱく質と動物性たんぱく質を食べることと死亡率の関係」について、70,696名の日本人(45~74歳、大きな病気なし)を対象に、約18年間追いかけた研究です。

結果は、植物性たんぱく質を食べることと死亡率の低下には関連が見られました。また、赤身肉と加工肉のたんぱく質を、植物性たんぱく質に置きかえることでも、癌や循環器疾患と関連する死亡率の低下に関連がある、と結論づけています。

(根拠論文:Association of Animal and Plant Protein Intake With All-Cause and Cause-Specific Mortality in a Japanese Cohort

もう1つの研究は、低炭水化物ダイエットと低脂質ダイエットについての研究です。この2つのダイエットでは、たんぱく質の摂取量が増えるので、その内容が問題になります。

論文

2020年ハーバード大学による研究で、低炭水化物と低脂質の死亡率の関係について、37,233名のアメリカ人(平均年齢49.7歳)を対象に、20年以上にわたって調べました。結果は次のとおりでした。

  • 低炭水化物と低脂質はそれだけを見ても死亡率との関連はなかった
  • 低炭水化物と低脂質を、植物性たんぱく質で置き換えた場合は死亡率の低下と関連がみられた
  • 一方で、質の悪い動物性のたんぱく質で置き換えた場合は死亡率の増加と関連がみられた

(根拠論文:Association of Low-Carbohydrate and Low-Fat Diets With Mortality Among US Adults

これらの研究が示すように、たんぱく質を何から食べるかは、健康に大きく影響します。繰り返しですが、植物性たんぱく質(豆類、大豆食品、ナッツ類)と魚を中心に食べるようにしましょう。

プロテインパウダーについて

プロテインパウダーに何か特別なダイエット効果があるわけではありません

たんぱく質は、通常の食事から十分にとれます。また、たんぱく質食材には、たんぱく質以外の栄養素も含まれています。なので、特別な理由がなければ、たんぱく質はふつうの食事からとることをおすすめします。

何らかの理由で、食事から十分なたんぱく質がとれなかったり、本格的にスポーツをしていて通常以上のたんぱく質をとる必要があるのであれば、プロテインパウダーを検討するのがよいでしょう。

まとめ

たんぱく質は、ダイエットには欠かせない栄養素です。また、食べれば痩せやすくなるうえに、食事の満足感も高まり、ダイエットが楽になります。

この記事で解説したように、たんぱく質の「摂取量」と「食材」の両方の観点から、ぜひ食事を見直してみてください。

また、たんぱく質と合わせて、3大栄養素である炭水化物(糖質)と脂質も正しく食べることが大切です。詳しくはこちらの記事を参考にしてみてください。

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